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クリスマスツリーの下で

先週6日は、石橋和子&Go To A-Dayの今年最後のライブがありました。寒い中、沢山の方にお越し頂き、本当にありがとうございました!
遠くからいつもお出でくださる方や、お忙しい中、久しぶりに駆けつけて下さった方、そして知人の紹介で初めてお越しくださった方達など、皆様にお会いできて本当に嬉しかったです。

クリスマス曲やお馴染みの曲をご一緒に口ずさんで下さったり、次々に手拍子も頂いたりして、皆様の温かいご協力のお陰で、会場全体で楽しいひと時を作り上げる事ができたのではないかと思います。
初めて顔を合わすお客様どうしで,いつの間にか交流が出来ていたりして、なんだか嬉しい限りです。
音響やヘアセットほか、クリスマスのテーブル飾りを手伝ってくださったお店のスタッフの方達にも、いつもながら感謝です。

さてクリスマス・ライブでは、時々歌以外の企画をするコーナーがありますが、今年は、ある女の子の詩を紹介させて頂きました。
彼女の名前は溝呂木梨穂(みぞろぎりほ)さん。
梨穂さんと初めてお会いしたのは、渋谷の日赤病院小児病棟でした。
5年前から参加している、難病の子供達に笑顔を届けるNPO法人Smiling Hospital Japan(http://smilinghpj.org/about/index.html#a01)の活動の中で、
病室を一つ一つ回りながら歌っていた時、その女の子は、特に重い障害で喋る事もできず、自分で動く事もできませんでした。
何より、私の声も聞こえているのかどうかさえ分かりませんでしたが、話しかけずにはいられない女の子でした。
何度か訪れるうちに、彼女が、もう年頃の女の子で、周りの人の言葉を理解出来る事を知りました。
しかも驚くべき事に、その事が分かったのはホンの少し前の事だったというのです。
それだけではありません。彼女はなんと、誰にも伝える術がないままに詩を作っていたのです。それを知った時、思わず鳥肌が立ったのを覚えています。

彼女が二十歳になる数ヶ月前、
重いハンディがある人から言葉を拾い上げる、特別な技術を持った国学院大学の柴田教授との出会いが、それまで閉じ込められていた彼女の世界を、一気に外へと導き出したのでした。

素晴らしいのは、彼女のお母さんも同じです。
赤ちゃんの時から、彼女からの反応を受け取れないままに、それでもずっと彼女に様々な本を読み聞かせたり、様々な音楽を聴かせたりしてきたそうでした。

彼女の詩は、最初はお母さんの手作りの詩集で読ませていただきましたが、
詩作の工程に驚くとともに、作品としても震えるような感動がありました。
その後、第1弾の詩集「らりるれろのまほう」が出版され、口コミで広がり、
ついに今年は、第2弾の詩集「約束の大地」が全国の書店に並びました。
興味のある方は、是非お手に取って読んで頂きたいと思います。

特に,昨年夏のやまゆり学園の凄惨な事件以来、
単純な怒りや悲しみでは治まらず、かといって今のところ健常者である自分の中からは、
どんな言葉も上滑りに聞こえてしまい、うじうじとしていた私に、
彼女の作品「やまゆりよ永遠に咲け」では、力強い希望を与えてくれました。

「いつか本当のことが明らかになった日に もう一度やまゆりを高くかざして 悲しみを本当の理解とともによみがえらせて新しい時代の始まりとしたいと思う」

そして、それこそが、「約束の大地」で読まれた、彼女が「果たさなくてはならない」昔の約束だという、

「運命に負けないで絶望もせずに この世界の歴史を書き換えられるかということだ」
「理想の絶え果てた大地に立ち 理想の種をまき もう一度芽を育むということ 」なのでしょう。

この言葉に、どれほど心揺さぶられ勇気付けられた事でしょう。

話はそれますが、やまゆり学園事件の直後に、全国手をつなぐ育成会連合会会長・久保厚子さんの出した声明文の締めくくりの一文、
「私達家族は全力でみなさんのことを守ります。ですから、安心して、堂々と生きてください。」
という言葉に、私の中で呼応して、
自分の関わり方を改めて見つけられたような気がしました。

ライブでは、これほど詳しくお伝えできなかったのですが、私の中で1年以上ずっと気になっていた事が、実は、もう一つのテーマとして今回のライブを通して表現できたことは嬉しかったです。

お察しのように彼女の作品には 独特の難解な詩も多いのですが、
今回はクリスマスらしい詩を選びました。ちょうど1年前に作られた「クリスマスツリー」という作品です。

「私にとってクリスマスツリーとは、1年に一度だけ 喜びや悲しみを天高くつりあげる不思議な力に聞こえてくる。」という言葉に、頷かれた方もいらしたのではないでしょうか。
私のつたない朗読のBGMで、ホセさんのギターの「きよしこの夜」も印象的でした。そのまま続くメルトーメ作曲の「The Christmas song」も、風景が繋がるようでした。
梨穂さん、ありがとう。

さて、今年はバンドで徳島ライブが出来た事が大きなステップになったと思いますが、お陰でメンバー同士の心や音の繋がりも強くなったような気がします。ギターのホセさんやパーカッションのハナコさんの個性が、モコモコ出てきて、自然に纏まる感じ。いつもアチコチはみ出したり足りなかったりしながらも、なんとか続けてこられたのは、頼もしいメンバーと、いつも温かく見守って下さった皆様のお陰だと思っています。
今年も、本当にありがとうございました。
来年もまだまだ、あれこれチャレンジしたいと思います。
新春ライブは2月28日(水)大塚Welcome back です。
鬼が笑いそうですが、来年も、どうぞ宜しくお願いします!
どうぞ素敵なクリスマスと良いお年をお迎えくださいませ!!

以下は、Welcome backのホームページから。


「黄金トリオ」


(♪印の曲は本日のベストプレイ。クリックすれば聞くことが出来ます)


■石橋和子&Go To A-Day

「サンタはハートにやってくる!2017!!」



∬今夜の演奏曲目

10月の公演では秋らしくしっとりとお送りした和子さんですが今夜はこの時期ならではの【サンタはハートにやってくる!2017!!】銘打っての公演です。第一部から聖なる夜に相応しいセットリストが並びます。ギタ

ーのホセさんやカホンの華子さんと和子さんとのコーラスの掛け合いが実に楽しく、聞けば聞くほどウキウキしてくるそんな魅力を持つ黄金トリオです。途中にはしっとりとしたナンバーで聞かせる時間もあったり、恒例のバースデーのコーナーではお祝いして下さったりで、お客様への気遣いに溢れた実にあったかい気持ちなれる公演なのです。今日の公演での印象的なMCと言えばモミの木のお話がありました。味のある演出なども含

め、いつもお客様第一に考えて下さる和子さんとホセさん、華子さんによる今年最後の素晴らしいクリスマス公演でした!



¶ 第一部

O Holly Night

Mystery train

冬の星座

冬にさよなら

夢見る頃を過ぎても

Foever Young

モッキンポットブルース

Stand By Me

さよなら



¶ 第二部

花の街

Smile

The Dog Of The Bay

♪恋に消えても

十六夜

The Christmas Song

Matilda

Shaky Ground

微笑みの明日へ



¶ アンコール

Unchain My Heart

Happy Christmas

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